『毎月499MBまでは完全無料』というとんでもないモバイル通信サービスを提供するSIMカードがリリースされました。
サービス正式開始前に雑誌「デジモノステーション」の付録として発売されたため、一部地域ではデジモノステーション最新号が品薄になり、Amazonやオークションサイトでプレミア価格になるなど一部で盛り上がりをみせました。
この0 simが、2016年1月26日より正式サービス開始となりました。
正式サービス開始した0 simとは
0 SIM by So-netとは、So-netが提供するMVNO(格安SIM)サービスのひとつです。499MBまでのデータ通信量が0円(無料)となっており、用途によって運用費用を格段に節約できることが最大の特長となっています。
2016年1月26日より正式に販売が開始されましたが、この日以前に雑誌『デジモノステーション』のコラボ企画としてこのサービスのsimカードが付録として同梱されました。
『デジモノステーション 2016年2月号』の特別付録版
サービス正式開始以前に、この0 simは、『0 SIM by So-net』として、2015年12月25日に発売された『デジモノステーション 2016年2月号』の特別付録『コラボSIM』として雑誌に付属されました。サービス提供元であるSo-netとのコラボレーション企画として謳われており、雑誌内ではサービスの詳細やSIMの導入、活用方法などが特集記事として掲載されています。
最近、雑誌付録の高級化が進んでおり、雑誌よりも付録のほうが高いんじゃないの?といったものをよく見かけるようになりました、特に女性ものの雑誌ではその傾向が顕著です。
このデジモノステーションの定価は620円、付録代などの上乗せなどはないため、従来の価格でこの『0 SIM by So-net』コラボSIMカードが手に入るということもあり話題に上がりました。
デジモノステーション コラボ版0 SIM by So-netとは
デジモノステーション付録版『0 SIM by So-net』の基本的なスペックは以下の通り
- カード規格:nanoSIM
- 種類:データ通信専用
- データ量と料金設定(2段階定額)
- 0MB~499MB:0円
- 500MB ~ 2047MB:100円~1500円
- 2048MB ~:1600円
- 速度制限:なし(ただし5GBまで)
- 回線種別:NTTドコモ 4G LTE(下り最大225Mbps)
また、この『デジモノステーション 2016年2月号』の特別付録版は初期手数料も無料。ただし開通期限が設けられており、この日を超えると契約手続きなどが行えなくなるようです。
- 開通期限:2016年2月24日(『デジモノステーション 2016年2月号』の特別付録版)
料金体系について
500MB以上の利用から料金が発生しますが、上限は1,600円となっているため良心的です。また、5GBを超えた場合は速度制限がかかります。良心的、と書きましたが、5GBの利用が継続的に発生するのであれば、5GBのデータ通信料を1,600円以下で運用できる格安SIMサービスもあるので、大量データ通信の利用を前提にした場合は全くお得ではありません。あくまで使い方としては499MB以下のデータ転送量で運用するためのサービスと捉えたほうが良さそうです。
なお、当月のデータ使用量が400MBを超えた場合にはメールで通知が受け取れるようです。データ使用量の翌月繰り越し(クーポン)などはありません。
また特殊な条件として、3か月間のあいだまったく通信利用がなかった場合、自動解約されるというルールがあります。その際、利用者にはカード返却の義務があり、一定期間にSIMカードを返却しなかった場合遅延損害金として3,000円が請求されてしまう可能性もあるとのこと。実際に取り立てられる例がどれほど発生するかわかりませんが、利用を停止する際は放置せずに解約手続きを行ったほうが良さそうです。
契約について。複数契約できる?
通信できるようにするには開通期限までに開通手続き(契約)が必要です。
また、その際にクレジットカードの登録が必要になります。500MB以上使わないからといって、クレジットカードを登録せずに使用することなどはできないようです。無制限にSIMカードも増やして複数契約できてしまうのでこの辺りの制限はやむを得ないでしょう。
逆に、複数のクレジットカードで複数契約を行えば『500MB × 契約数』の無料利用もできるかもしれませんが、このような使い方が規約上認められているかどうかは不明です。
SIMカード形状と利用できるスマホについて
今回のデジモノステーション付録版の『0 SIM by So-net』は、カード規格がnanoSIMのため、MicroSIM以上の大きさのカードスロットを持つモバイル機器で利用する場合はアダプタが必要になります。SIMカードの変換アダプタは、Amazonで100円以下で買えるものもあります。
Googleが販売するSIMフリーAndroidスマートフォンであるNexus5XおよびNexus6PのカードスロットはnanoSIMなので、そのまま利用することができます。
また、『0 SIM by So-net』はNTT docomoの回線を使用するMVNOのため、他のdocomo系MVNOと同様、ドコモのスマホであればSIMロックの設定解除などが不要でそのまま使うことが可能です。
ちなみにドコモの2015-2016年春モデルのSIMカード規格は以下の通り
- Xperia Z5 Premium SO-03H・・・nanoSIM
- Xperia Z5 SO-01H・・・nanoSIM
- Xperia Z5 Compact SO-02H・・・nanoSIM
- AQUOS ZETA SH-01H・・・nanoSIM
- AQUOS Compact SH-02H・・・nanoSIM
- arrows NX F-02H・・・nanoSIM
- arrows Fit F-01H・・・nanoSIM
- Galaxy Active neo SC-01H・・・nanoSIM
- Disney Mobile on docomo DM-01H・・・nanoSIM
- Nexus 5X・・・nanoSIM
すべてnanoSIMでした。最新のドコモスマホでは気にせず使用することができますね。
ちなみに『0 SIM by So-net』のサービスは今後一般展開も予定されているようです。その際にはSIMカードの規格をMicroSIM、nanoSIMから選択できるようになるとのことです。
また一般サービス開始時は、契約の事務手数料に3,000円がかかるとのこと。今回の付録版はこの事務手数料が初期費用としてかからないため更にお得になっています。
0 SIM by So-netの使い道を考えてみる
単体ではおトクとはいえ、この0 SIM by So-netには音声通話サービスなどのオプションはありません、ので使い道はおのずとデータ通信用の機器に利用する形になります。
そうすると意外に単独での使い道を考えようとすると難しいです。いろいろひねり出してみると以下のような感じ。
- サブ機として使用しているLTE対応のタブレットで使用する。ドライブの時に大画面カーナビとして使えるかも。
- ガラケーとの2台持ちにして、メインスマホを0 SIM by So-netのデータ通信専用にする。取り回しがちょっと面倒。
- 電話回線での通話をあきらめ、データ通信のみで頑張る。。。はさすがに無理っぽい。
家であまり利用していないNexus7があり、家の中ではWi-Fiを使用しているのですが、たまの外出で持ち出すことがあり、頻度は低いですがこういった外出時にモバイル通信が使えると便利だったりします。やはりサブ機での利用が主流になりそうです。
また、Surface 3などのようなLTE対応のPCなどでも、たまに持ち出す程度などであれば十分活用できそうですね。
3か月間利用なしでの自動解約の縛りはありますが、眠らせているタブレットの活用や何かあったときのバックアップとしてなど、いろいろ使い道がありそうです。
ところで話は全く変わりますが、最近見た「キングスマン」という映画が面白かったのでお勧めです。なぜこのタイミングなのかは内緒です(笑)