Surface Book が発売されました。最高のスペック、デザイン、機能を備えたマイクロソフトのハイエンド PC。
各所でレビュー記事や動画なども続々と公開されていますが、これらのレビュー記事を見ていて、この Surface Book の作りについてかなり気になる部分がありました。
ペン入力、タッチ入力へのこだわり
Surface Book の代表的なスペックは以下の通りです。
- 13.5 インチ、3,000 x 2,000ピクセルのマルチタッチ対応高解像度ディスプレイ
- Core i5、i7 に加え、NVIDIA GeForce GPU によるグラフィックス性能の拡張
- メモリ 8GB、16GB
- 最大 1TB のSSDストレージ
- 1080p撮影対応、800万画素の背面カメラ/500万画素の全面カメラ
- 感圧 1,024 レベルの『Surface Pen』による手書きペン入力
- マッスルワイヤによる取り外し可能なフルピッチキーボード
ノート PC としては最高のスペックなのですが。
外見の特徴は取り外し可能なディスプレイと、それをキーボードとつなぐヒンジ部分です。この接合部はディスプレイを裏返して接続することができます。
こうすることで、ディスプレイを天面に蓋を閉じた状態にすることで、GPUの機能を有効にしながらペン入力を使用することができる、といったことのようです。
タッチパネルとペン入力を最大限に活かす構造としていくつものスタイルを活用できるよなアイデアが盛り込まれています。
タッチデバイスで一番かっこ悪い姿
私が Surface Pro 3 を購入した理由のひとつは『キックスタンド』です。
単純にディスプレイが立てられるから、という理由だけではありません。
その他にもタッチ対応のクラムシェル型や 2 in 1 のノートPCなども複数触りましたが、一番気に入らなかったのは『タッチするととにかく画面が揺れる』ことでした。
ペン入力を推すハードウェアで、本体の背面の支えなしでまともに入力できる機構を持ったハードウェアを私は Surface 以外知りませんでした。もしかしたら似たようなものがあるのかもしれませんが、私が試した限り Lenovo も SONY も DELL もディスプレイが安定せず購入を見送りました。
キックスタンドが斬新だったからでもカッコ良かったからでもありません、店頭で触ってみて、とにかくタッチ操作が安定していることを実感したからです。
店頭でちょっと触ってみればわかります。しばらく使えばなおさらです。タッチパネルとペン入力を最大限生かすためのデザインとしてすばらしく考えられた仕組みだと思いいました。
なのに。。。
Surface Book のレビュー動画などを見ると、ディスプレイがぶるぶる揺れています。
↓こんな感じ。
ディスプレイ部分が重くて重量バランスが悪いのか、ヒンジ部分の強度が不十分なのかわかりませんが、多くの動画でタッチ使用時、キー入力時にタッチパネルがぶるんぶるんと揺れてしまっています。
これがカッコ悪い。カッコ悪いだけでなく酔ってしまいそうな勢いです。
クラムシェル型のノートPCでここまで画面が揺れることはまずありません。
気にしすぎかもしれませんが。タッチパネルを搭載した 2 in 1 系の PC でこの問題をうまくクリアできているものは少ないと思います。やはりクラムシェル専用で設計されたノート PC と比べてしまうと、このあたりの機構の安定感が全く違います。
そもそも画面を小突いてるので揺れるのは当たり前なのですが、そのジレンマを上手く解決したのが Surface Pro シリーズのキックスタンドなのに。
スペックは最高の Surface Book。ヒンジのデザインも斬新で相当なテストを経て設計されたものでしょう。デザイン性もスペックも十分です。なのに結局こうなっちゃったか、、というのが個人的な感想です。
でもこれらのレビュー動画を見て、どういうユーザーを思って Surface Book が作られたのかわからなくなりました。少なくとも私はこの動画を見てしまったら Surface Book を選ぶ選択肢はありません。。。
せっかくのタッチ入力、ペン入力がどこまで活かされるのか、ユーザーの反応がとても気になります。
これがすべてのユーザーの購入の決め手ではないでしょうが、何か大きな見落としがあるような、ちょっと心配な Surface Book でした。