2015年9月30日に発表されたNexus5XとNexus6P。旧機種と比べてどこが変わったのでしょうか。スペックの違いを確認したいと思います。
Nexus5X、Nexus6P、Nexus6、Nexus5、のスペック比較表
品名 | Nexus6P (2015年モデル) |
Nexus5X (2015年モデル) |
Nexus6 (2014年モデル) |
Nexus5 (2013年モデル) |
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製造 | Huawei Technologies | LG Electronics | Motorola Mobility | LG Electronics | |
発売時期 | 2015年10月 | 2015年10月 | 2014年11月 | 2013年11月 | |
カラーラインナップ | アルミニウム
グラファイト フロスト ゴールド |
カーボン
クオーツ アイス |
ダークブルー クラウド ホワイト |
ホワイト ブラック ブライトレッド |
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OS | Android 6.0 Marshmallow | Android 6.0 Marshmallow | Android 5.0 Lollipop (6.0へアップデート可能) |
Android 4.4 KitKat (6.0へアップデート可能) |
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ディスプレイサイズ (液晶画面の大きさ) |
5.7インチ | 5.2インチ | 5.96インチ | 4.95インチ | |
ディスプレイ方式 | アクティブマトリクス式 有機EL (AMOLED) |
IPS方式 | アクティブマトリクス式 有機EL (AMOLED) |
IPS方式 | |
画面解像度 | 2,560 x 1,440 ピクセル | 1,080 x 1,920 ピクセル | 2,560 x 1,440 ピクセル | 1,080 x 1,920 ピクセル | |
プロセッサー(SOC) | Qualcomm Snapdragon 810 v2.1 2.0 GHz オクタコア 64 ビット |
Qualcomm Snapdragon 808 1.8 GHz ヘキサコア 64 ビット |
Qualcomm Snapdragon 805 2.7GHz クアッドコア(4コア) |
Qualcomm Snapdragon 800 2.26GHzクアッドコア(4コア) |
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内蔵メモリー(メインメモリ) | 3GB LPDDR4 |
2GB LPDDR3 |
3GB | 2GB | |
ストレージ容量 | 32GB / 64GB / 128GB | 16GB / 32GB | 32GB / 64GB | 16GB / 32GB | |
外部メモリ | なし | なし | なし | なし | |
メインカメラ(背面カメラ) | 1,230万画素 f/2.0 レーザーAF搭載 |
1,230万画素 f/2.0 レーザーAF搭載 |
1,300万画素 CMOS f/2.0 光学手ぶれ補正あり |
800万画素
光学手ぶれ補正あり |
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インカメラ(前面カメラ) | 800万画素 f/2.4 |
500万画素 f/2.0 |
200万画素 CMOS 手ぶれ補正なし |
130万画素
手ぶれ補正なし |
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対応バンド(日本販売モデル) | GSM / EDGE: 850 / 900 / 1800 / 1900 MHz
UMTS / WCDMA: B1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 9 / 19 TD-SCDMA: 34 / 39 CDMA: BC0 / 1 LTE(FDD): B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 9 / 17 / 19 / 20 / 28 LTE(TDD): B38 / B39 / 40 / 41 CA DL: B1-B5、B1-B8、B1-B19、B3-B3、B3-B5、B3-B7、B3-B8、B3-B19、B3-B20、B3-B28、B5-B7、B7-B7、B7-B20、B7-B28、B39-B39、B40-B40、B41-B41 |
GSM / EDGE: 850 / 900 / 1800 / 1900 MHz
UMTS / WCDMA: B1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 9 / 19 CDMA: 非対応 LTE(FDD): B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 9 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28 LTE(TDD): B38 / 40 / 41 LTE CA DL: B1-B3、B1-B5、B1-B7、B1-B8、B1-B18、B1-B19、B1-B26、B3-B3、B3-B5、B3-B7、B3-B8、B3-B19、B3-B20、B3-B28、B5-B7、B7-B7、B7-B20、B7-B28、B40-B40、B41-B41 |
2G/3G/4G LTEGSM: 850/900/1800/1900 MHz
CDMA: 非対応 WCDMA: 対応バンド: 1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 9 / 19 LTE: 対応バンド: 1 / 3 / 5 / 7 / 8 / 9 / 19 / 20 / 28 / 41 CA DL: B3-B5、B3-B8 |
2G/3G/4G LTE GSM: 850/900/1800/1900 MHz WCDMA: 対応バンド: 1/2/4/5/6/8 LTE: 対応バンド: 1/3/5/7/8/20 |
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Bluetooth | Bluetooth 4.2 | Bluetooth 4.2 | Bluetooth 4.1 | Bluetooth 4.0 LE | |
WiFi | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac 2×2 MIMO、デュアルバンド(2.4 GHz、5.0 GHz) | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac 2×2 MIMO、デュアルバンド(2.4 GHz、5.0 GHz) | Broadcom 802.11ac 2×2(MIMO) | Dual-band Wi-Fi (2.4G/5G) 802.11 a/b/g/n/ac | |
センサー | ・Android センサーハブ ・加速度計 ・ジャイロスコープ ・気圧計 ・近接センサー ・周囲光センサー ・ホールセンサー ・GPS / GLONASS ・デジタル コンパス |
・Android センサーハブ ・加速度計 ・ジャイロスコープ ・気圧計 ・近接センサー ・周囲光センサー ・ホールセンサー ・GPS / GLONASS ・デジタル コンパス |
・加速度計 ・ジャイロスコープ ・磁力計 ・周囲光センサー ・気圧計 |
・GPS ・ジャイロスコープ ・加速度計 ・コンパス ・近接センサー/調光センサー ・気圧計 ・ホール効果 |
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その他
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NFC | ○ | ○ | ○ | ○ |
指紋認証 (NexusImprint) |
○ (背面) |
○ (背面) |
× | × | |
ワイヤレス充電(Qi) | × | × | ○ | ○ | |
ワンセグ | × | × | × | × | |
フルセグ | × | × | × | × | |
防水性能 | なし | なし | なし | なし | |
防塵性能 | なし | なし | なし | なし | |
バッテリー容量 | 3,450mAh | 2,700mAh | 3,220mAh | 2,300mAh | |
バッテリー交換 | 不可能 | 不可能 | 不可能 | 不可能 | |
サイズ | 159.3 x 77.8 x 7.3 mm | 147 x 72.6 x 7.9 mm | 159.26 x 82.98 x 10.06 mm | 137.84 x 69.17 x 8.59 mm | |
重さ | 178 g | 136 g | 184 g | 130 g | |
ポート(コネクタ) | USB Type-C | USB Type-C | microUSB (MicroB) | microUSB (MicroB) |
Nexus5X、Nexus6P、Nexus6、Nexus5の大きさ比較画像
Nexus5X と Nexus6P のここが変わった!
大きさ
Nexus5XはNexus5と比べて一回り大きくなっています。サイズはNexus5とNexus6の間くらいの大きさです。
ディスプレイサイズもそれに合わせて大きくなっていますが、解像度は変わっていません。肉眼で識別するのは難しいかもしれませんが、ピクセルの密度(ppi)は低下しているため、気になる方もいるかもしれません。
それでも Nexus5X は、iPhone 6sシリーズのディスプレイよりも高精細(高dpi)であるとされています。
対応バンド
SIMフリーのスマホを選ぶ際に注意しなければいけないのが、対応バンド(帯域)です。
対応バンドとは、携帯電話キャリアが電話回線、ネットワーク回線網に使用している電波の周波数帯や回線種別を表したもので、契約するキャリア(MVNO)によって対応しているバンドが異なるため、キャリアに合った機種を選定する必要があります。
DoCoMo、au、Softbankなどの携帯ショップが取り扱うスマホは、当然キャリアの対応バンドに合ったスマホ本体を販売していますが、SIMフリーのスマホを電気店や通販などで入手する場合は、この対応バンドの確認をしておかないと本来電波が届いているのに、電波がつかめない状態になり、低速な接続になったり圏外になったりすることがあります。
Nexus5X、Nexus6Pは対応バンドが大幅に拡大していますが、世界共通のスペックのため、そもそも日本では使われていない周波数帯にも対応しています。この辺りは私の調査不足のため具体的な言及は避けますが、国内ではDoCoMo、Softbank系のキャリアでは十分実用レベルなスペックと言えるかと思います。auについては通話に問題がある場合があるため注意してください。
指紋認証 (NexusImprint)
Android 6.0 Marshmallow からサポートされる指紋認証用のセンサーがNexus5X、Nexus6Pで新たに搭載されました。iPhone 6シリーズとは異なり前面ではなく背面の、ちょうど人差し指が置かれる位置あたりにセンサーが配置されています。
Googleの説明では「1 回のタップでロック解除が可能」と書かれているので、センサー自体が常時タッチを感知しているのか、センサーが物理ボタンになっているのか、加速度センサーなどと連動する形でセンサーをオンにするなどの方法でロックが解除できるようになっているのではないかと思います。
USB Type-C
Nexus5X、Nexus6PではコネクタにUSB Type-Cが採用されました。
USB Type-Cにより、充電速度やデータの転送速度の転送が可能とされています。10 分の充電で最長 3.8 時間使用可能な急速充電にも対応しています。
USB Type-Cのコネクタ形状は裏表が対称で、向きを気にせずにどちら側を上にしても差し込めることが売りとされていますが、取り扱うケーブルの種類が増えてしまうのでわずらわしさもあるかもしれません。
Nexus5X と Nexus6P のここはそんなに変わってない!
メインメモリが変わってない!(Nexus5X)
Nexus5はメインメモリが2GBでしたが、Nexus5Xも変わらず2GBとなっています。
メインメモリはアプリの起動やバックグラウンドで動作するアプリの切り替え、スマホ全体のパフォーマンスなどに影響すると言われています。
変えていない、ということはそこまで影響がないとの判断なのかもしれませんが、最先端のスペックを提供してきたNexusシリーズの成長がちょっと停滞してしまったような感じもあり、個人的にはここがちょっと残念ポイントです。
ストレージ容量 (Nexus5X)
Nexus5Xのラインナップはストレージ容量 16GBと32GBの2種類。これもNexus5と変わっていません。64GBのニーズはまだまだ低いのかもしれませんが、外部メモリが使えないNexusの環境で、容量16GBはかなり少ないと思います。
個人的にはNexus5の購入に16GBを選択してしまったことは失敗でした。できればNexus5Xでは32GB以上をメインに据えて64GBもラインナップに加えて欲しかったです。
ワイヤレス充電(Qi対応)がなくなった
Nexus5X、Nexus6Pでは、前モデルに搭載されていたワイヤレス充電機能(Qi)がなくなってしまいました。
私は自宅と職場にワイヤレス充電のスタンドを置き、Nexus5とNexus7、予備バッテリーの充電に使用しているのですが、最新Nexusがワイヤレス充電が使えなくなってしまうとNexusのために複数のコンセントを使わなくてはいけなくなってしまうので、またちょっと利便性が落ちてしまいます。ここもまた個人的な残念ポイントです。
このあたりはUSB Type-Cの普及などにより、それぞれのデバイスの接続環境が変わってくるとまた違ってくるのではないかと思います。将来を見越しての決断なのでしょう。
Nexus5からの乗換えは…
個人的な感想がかなりネガティブ交じりになってしまいました。
Nexus5が発売当時のハイエンドスペックで作ってきたのに対し、Nexus5Xは現在のミドルエンドのスペックで作られているため、結果的にギャップが小さかったのがあまり魅力的に見えなかったのかな、と。
依然、現在使用しているNexus5からの乗換えの決め手は見つかっていません。
は実機の販売とAndroid 6.0 Marshmallowのリリースを待ち、Nexus5で使用してからゆっくり判断していきたいと思います。